塾講師の正社員枠に応募したい人は面接はもちろん、模擬授業が死ぬほど重要です!これは経験者であっても未経験者であっても変わりません。
面接でやる気を見せる、子供が好きなどという理由だけでは大手はそう簡単に受からないです。特に30代は模擬授業勝負です。
とは言え、個別指導や家庭教師などであまり集団授業をしていない人は、どこを見られているのか?分からないはずです。
今回は面接突破の秘策をお伝えします。
塾講師の正社員枠の面接で受かるコツ
では塾講師の正社員枠に募集する際の心構えからお伝えします。学校教育と塾では生徒へのアプローチのスタンスが違います。
とくに公教育と私塾は別物。
ここを勘違いして自己PRをしてしまうと、面接の段階で落とされます。
- 学校教育・・教えあい・学びあい・人格育成ができる人材
- 塾教育・・・成績向上・伝える力・指導力がある人材
どちらが正解というわけではないのですが、重視されるポイントが違います。
塾講師面接で最も重要視されるのは学力向上と教育熱
まず、塾に入ってくる地点で「子供が好き」「勉強を教えるのが得意」なのは当たり前です。それをPRしてもさほど点数にはなりません。
子供が好きでも自分が勉強ができても生徒の成績が下がればクビになるのが塾業界です。保護者は主に子供の成績と合格率で塾の良しあしを判断します。
その上でみられるのは以下のポイント
- どのような教え方に興味を持つのか?
- 成績向上に対してどんな哲学があるのか?
- 教える時に重要視しているポイントは何か?
- 自分なりの勉強法のコツや成功体験談
きちんと言葉にして言えるようになっていないとダメです。
例えば「勉強するだけではなく、定着が死ぬほど重要なので自分は生徒の宿題管理と定着を最も重要視している」なんて発言は面接官の心をつかみます。
他にも「中間や期末テストを10年分全て解き、出題傾向を分析するのが得意」なんていうのも塾講師向きの発言です。
反対にちょっと突っ込まれるのが「細かい生徒の疑問にも1人1人丁寧に答えて行く」なんていうもの。いっけんまともなような答えに見えますが、塾のシステムを理解していません。
正直、塾の限られた時間ではそんなことはできません。(補習系の個別指導塾なら別です)
20人クラスで生徒1人1人の質問を1分受けたら20分です。生徒が手を上げまくって隣同士おしゃべりが始まり学級崩壊まっしぐらです。
こういうスタイルは塾にはなじまないのです。
- テスト問題分析力
- 要点をコンパクトにまとめる力
- 生徒の躓きを早めに察知する能力
こういうのを伝えた方が良いかと思います。その上で子供への教育熱や自分の特性などを伝えるべきでしょう。
学歴や成績や資格の話はほどほどに
面接において「聞かれなければ答える必要がない」ものが学歴や資格、好成績に関するものです。
塾には勉強に苦手意識な子も多く「暗記が得意」「計算が早い」などをPRしても、できない子の気持ちを理解できない先生として面接官にうつります。
苦手なものをどう克服したのか?をPRするようにしてください。
塾の模擬授業でみられる重要ポイント
学校教育が学びあいや教えあいの場として長時間のディスカッション枠を取る一方、塾は45分で学校1週間分の内容をコンパクトに伝えることが求められます。
話し合いで盛り上がったけれど、今日は特に学習項目としては学ぶものがなかった・・というのではだめなんです。
保護者に伝わると「お金を払ったのに子供が遊んできた」と目にうつります。
小中学の場合は特にそうで、学んだことが子供だけではなく、学費を出す保護者にも伝わらない講師はダメなのです。
そこで以下のポイントに絞った授業の組み立てが求められます。
- 生徒の想定学習済内容(理解度レベル)
- 授業の時期(平常時・テスト前・受験直前)
- 授業時間の設定と導入内容
いつ、どこのタイミングでどんな生徒に向けて何を教えるのか?
先に面接官に伝えてください。
例)
- 中学2年生、2学期はじめ「受動態」を初めて習う生徒向けの予習の導入授業
- 中3受験前、鎌倉~室町時代の経済史で重要なポイントだけをまとめる授業
生徒が理解度や授業の時期を想定できなければ、復習の確認から入るのか、完全なまとめに絞るのかで授業の組み立ては全然違ってくるのです。
多くの塾では導入授業をさせられる
実際の模擬授業にかんして、多くの塾は単元の導入についてです。
板書内容
生徒指示
定着確認
上手く伝えられているか?話し方の雰囲気を生徒になったつもりでみています。
経験者の場合は生徒の姿は想定できると思うので、しっかり板書計画を練って授業すればOKです
中堅転職は難しめの単元理解の模擬授業もある
難しいのは20代ではなく30代からのベテラン組です。即戦力が求められるので、生徒理解の難しい部分の導入を見られることもあります。
年収500~の塾は面接も厳しいです。熱意だけでは落とされるので事前にオンライン塾での講義を見ておくと良いですよ?
- 生徒が躓く点の事前解説
- テストに出るポイントのまとめ
- 類題や想定問題の板書
この辺まで想定しておかないと大手の塾や予備校の面接突破は難しいでしょう。
生徒の行動まで計算に入れてくださいということですね。
未経験者の講師が模擬授業でみられるポイント
一方教職だけで塾講師としては未経験という人が見られるのは以下のポイント。
今すぐ授業ができるわけではなくても、生徒をきちんと引っ張っていけて、成績もUPできる人材であるか?
そこを最も重要視して点数を付けられます。
具体的な判断基準例をお伝えします。
- 声の大きさ・明るさ・間の取り方
- アイコンタクト(生徒に向き合う姿勢)
- 立ち方・姿勢などの態度
未経験者の場合は塾講師に向いているかどうか?を判断されますので、声の大きさや明るさ、そして聞き取りやすさがみられます。
後は黒板を使った模擬授業の場合は自信を持って話せるかどうか?ふらふらしないで落ち着いて立っていられるか?
授業崩壊を招かないような態度を見られます。
塾によって採用のスタンスがある!
塾によっては採用人材に関してある程度取り決めをしているところも多いです。
個性的な講師を多く求める予備校型
マニュアルをきちんと守り全体の質を高める公務員型
個性重視なところは最近減ってきて、正社員を多く採用し、きちんと的確に伝えられるところはホワイトで職場環境も良いです。
ベンチャー系は個性重視で行きますので、自分に合ったところを選ぶと良いかと思います。
塾の面接に落ちても気にするな!運と縁とタイミングもある
上記のようなポイントをつかめば、合格率は高まりますが、それでも校舎の人数の関係や、欲しい担当教科、面接官や塾の経営方針とのズレで落ちてしまうケースもあります。
でも、1つ落ちたからと言って塾講師に相性良くないというわけではありません。また教える仕事はいくらでもありますので、是非とも良い職場に巡り合ってください。
私もいくつか職場を変えましたが、もう別世界と思えるくらい職場環境は違います。
いつでもチャンスがつかめるように普段から準備はしておきましょう!
気軽にどうぞ♪