以前は某県の公立学校において、教諭として4年間勤務をしていました。
教諭を退職したことを機に、興味のある職種を片っぱしから経験してみたいと思う一方で、今までの仕事で培った専門性をいかしたり、更に深めたりできる仕事にも携わりたい‥という気持ちもありました。
何かないかと考えていたところ、大学院生時代にアルバイトをしていたことを思い出し、家庭教師と言う選択肢が頭の中に浮かびました。
現在は個人契約での家庭教師をさせてもらっています。
家庭教師をしようと思っていることを知人に話したところ、ありがたいことに大学院生時代のボランティアや教諭として学校で働いていたころに知り合った関係機関の方から保護者の方やお子様の紹介を何件か受けました。
お互い(ご家庭及び私)の条件が合致し、尚且つ私自身のことを気に入ってくださったご家庭で、指導を担当させていただいています。
家庭教師の個人契約までの流れ
個人契約(私の場合)での仕事開始までの流れを記載しておきます。
個人契約してくれるご家庭を探す
- 知人の紹介
- 家庭教師アプリ
- 個人契約サイト
最近だとアプリでスキルとして売り出してる人もいたり、家庭教師専門のマッチングサイトもあります。時代ですね。複数登録しておくことで仕事のチャンスは増えます。
個人の家庭教師が探せるサイト
一見個人契約のように見えるサイトでも、会社を通じてのマッチングがあるところもありきちんと見わけなないと仲介手数料が発生してしまいます。
また、急にサイトが閉鎖して連絡がつかなくなることもあるので注意してください。
2.連絡をとり、契約内容を確認する
- 報酬と支払い方法、支払日
- 指導内容と目標の設定
- 指導期間、頻度
- 交通手段や駐車スペースの有無
あとでいざこざがないよう、書面に残すようにしています。
また、できることとできないことを明確にお伝えするようにしています。トラブルが起きた場合に自分で解決をしなければならないため、契約内容の確認には細心の注意を払っています。
口頭の約束はトラブルの元です。
家庭教師の個人契約書がダウンロードできるサイト
有名大学ではトラブルを避けるためにこういった家庭教師募集フォームがあるところが多いです。ご自分の大学でも募集していないか一度調べてみましょう!
報酬と相場について
個人契約家庭教師の相場は最低時給2500円~5000円です。派遣の家庭教師の場合は時給1800円程度ですが、これは業者に紹介手数料として1000円~が上乗せされているからです。
結局保護者が払う金額は変わりません。
実際の担当コマ例
私がは現在、4名と契約していますのでそのコマ割りを紹介します。
◆中学二年生
・数学、国語、社会、理科
・週に一回の指導。一回の指導時間は90分。
◆小学三年生A
・算数、国語、体育
・週に三回の指導。一回の指導時間は60分。
◆小学三年生B
・算数、国語、英語
・週に一回の指導。一回の指導時間は60分。
◆小学六年生
・算数、国語、社会、理科、中学受験対策(面接などを含む)
・週にニ回の指導。一回の指導時間は90分。
【給料】
・30分1500円
・交通費別で換算しています。
教材と教え方のコツ
基本的には、本人が所有している教科書やワーク、個人購入のドリルなどの教材を用いて指導をしています。
必要な場合のみ、他の教材を使用しています。
例えばプリントに関しては、インターネット上にあるちびむすドリルなどに助けてもらっています。
タブレット端末をお持ちのご家庭の場合は、それを使わせてもらい指導を進めることもあります。
アプリを使うことで、私(家庭教師)がいなくても、勉強をすすめることができるよう、自己学習の方略についても本人や保護者の方と話し合いながら進めています。
教え方のコツとしては、まず一般的な教授方法を試してみて、そこから本人の学びやすい方略を探り、手立てを講じるようにしています。(可能そうな場合は)その知見を本人及び保護者にフィードバックするようにしています。
あとは、誤答なり、正答なり、正答を導くための方法だったりはなるべく本人が気付けるよう誘導しています。教えられたことより、自分で気づいたという実感があった方が、記憶にも残りやすいそうなので。
個人契約で大変だったこと・メリット・デメリット
業者を通さない個人家庭教師は時給が高いというメリットはありますが、その他のデメリットも多いので注意してください。
- 個人の事情でコマが変動し生徒への定着が甘くなる
- 個人ならではの保護者からの要求が発生する
- 家庭教師の日を忘れられて連絡がつかなくなる
- 教材の用意や準備に意外と時間がかかる
家庭教師の指導日にできても、日があいたりみまもりがいなくなったりすると学習内容がなかなか定着しないお子様への定着を促す指導は、難しく感じています。
保護者の方の願いと、お子様の願いや現状のギャップが大きかった時は、難しさを感じました。
例えば、「不登校で一年近く学校に行っておらず学習空白が生まれているお子様にもかかわらず→当該学年のテストで高得点をとれるよう指導してほしい」など、正気か!?と思うような期待をしている保護者の方も中にはいらっしゃいました。
上記に少し関係しますが、家庭教師は、他のアルバイトよりも時給がいい場合が多いです。その分、プレッシャーもあります。
保護者の方は、お子様の成績を上げるために高いお金を払って家庭教師を雇います。いい結果がでたら飛び上がるほど嬉しくやりがいを感じますが、よくない結果がでた時には保護者の方の目が痛いです。
何かしら結果を出したい‥結果がでたら嬉しいけれど、辛い部分でもあります。
家庭教師の日であることをご家庭側が忘れて出かけてしまって家に行ったら鍵がかかっており締め出しを食らったかのようになったときと、お子様が友達を連れてきてしまったときは大変でした。
個人契約のため、そういった場合の規約等の対応がうまくできておらず、なあなあになってしまったので‥。
また兄弟がいる場合、同時に違う内容をそれぞれに教えなければならないので、慣れない時は混乱しました。
各学年にまたがると教材の準備が以外と大変で、予習復習に時間がかかります。
今後家庭教師をやってみたい方へ
勉強が不得意だったとしても大丈夫です。
「勉強がわからない、覚えるのはめんどうだな」っていうお子様の気持ちを自分も経験していることは武器になります。
ただ、「勉強苦手だから‥」で自分のことを片付けるのはNGです。
大事なのは、家庭教師として授業のある日に向けて準備をしっかりとすること。1教えるためには最低でも10は知っておく必要があります。
勉強が得意な人は、コツを交えてわかりやすく教えてあげてください。
- 「なんでこんなこともわからないの?」
- 「普通しってる。」
- 「できてあたりまえじゃん」
こういうのは絶対に言うのはやめましょう。
横に置いておいて、「うんうん。難しいよね。」「私もそこ間違えちゃうことある〜。」など、寄り添えるよう心がけてることが大前提として必要です。
ご家庭にお邪魔するので、清潔感にはじゅうぶん留意するといいと思います。たとえジャージでも、清潔感は大切です。
日が浅い頃は早くラポート形成しようと焦るかもしれませんが、焦りや気張りは相手にも伝わります。
ゆるゆると、あせらず、お子様やご家族とコミュニケーションをとるといいのではないかと面追います。
依頼事項やニーズをきちんと意識して、日々家庭教師として過ごすことも大事です。
限られた時間の中なので、できることは限られています。その指導時間の中で、できること、あきらめることなどを自分の中で明確にしておくといいかもしれません。
気軽にどうぞ♪