年末となりました。
世の中で、特にインターネットでよく目にするのは「確定申告」という言葉です。
今日は、私たち教師の確定申告について書いてみたいと思います。正直、私もここ何年かまで、確定申告とは何なのかよくわかっていませんでした。(笑)
教師が世間知らずだ、「と言われるのはこういうところからなんだなぁと痛感しました。
なぜ私が確定申告を知るようになったのか、そのあたりの経緯も含めてお話しさせていただきます。よろしくお願いいたします。
教師ができる確定申告って何?
まず、これを読んでおられる先生方にも、確定申告が何かをご存じでない方もおられると思いますので、まずは確定申告とは何かについてお話しさせていただきます。
確定申告とは、前年の所得(手取り)に対する税金(所得税)を計算して、所得税を納めるという制度です。
日本の税金制度だと、支払った所得税によって住民税の額などが決まってくるので、自営業の方などは、年が明けてからすぐに取りかかるのですが、一般の会社員や私たちのような公務員の場合、給与を支払う企業や団体が私たちの代わりに確定申告を済ませてくれるのです。
毎月の給料から支払う所得税を源泉徴収として差し引き、年末調整で微調整をして所得税を納税します。
具体的には、11月に扶養の書類を書いて提出したり、(遅れると事務員さんに怒られる【あれ】です!!) 12月に給料が少し上がっていたり、逆に少なかったりすることがあると思います。あれが年末調整と言われるものです。
教師の確定申告の現実
私たち公務員は給与から源泉徴収され、年末調整で払いすぎた分が自動的に返ってきている・あるいは不足分を自動的に払っていますので、自分で確定申告をする必要は特にありませんでした。
公務員も一応社会人ですので、税金については知るべきことなのですが、私は社会科の教員でもありませんでしたので、特に自分で調べることもせず、ただただ毎日を過ごしていました。
しかし、最近になって公務員でも確定申告をする人が私を含め、まわりでも増えてきているのです。
特に子育て世代を含めて、若い人たちに多い気がします。ベテランの先生方の中には、税金が何かというのをまだよくわかっておられない方もいます…。
確定申告をするようになった理由
私が確定申告をするようになった一番の理由は、【ふるさと納税】と【副業収入】です。
ふるさと納税とは、生まれた故郷や応援したい自治体に寄付ができる制度です。
手続きをすると、寄付金のうち2,000円を超える部分については所得税の還付、住民税の控除が受けられるのです。
私が思うふるさと納税の一番の魅力としては、一時期話題にもなった【返礼品】です。
私は結婚して家庭もありますので、家族みんなで消費ができる【カニ】や【お肉】【お米】といったものを中心に毎年頼んでいます。
また、ふるさと納税サイトというものがいくつかあるのですが、ポイントなどが貯まるのも魅力です。
例えば楽天などでふるさと納税を行えば、楽天ポイントもつきますので一石二鳥です。
しかし、いくらふるさと納税をして税金が返ってくるといっても、確定申告自体がやはり面倒に感じる方もいるでしょう。
実は、ふるさと納税をするだけであれば確定申告までは必要ありません。
「ワンストップ制度」というものを活用することによって、確定申告をせずともふるさと納税をし、税金の還付まで受けることができるのです。
このようなサイトはは一回登録しておけば後は自動でやってくれるので便利です。
自分が一番欲しいもので選ぶと良いですよ!
私はふるさと納税をするついでに副業も始めましたので、どうせならと思い確定申告をするようになりました。
このように、ふるさと納税+αのことをするのであれば、確定申告はしなくてはいけないものになります。
どんな時に教師は確定申告をするの?
私は【ふるさと納税】と【副業】の2項目がありますので確定申告を行っていますが、他にも下記に該当する方は確定申告をした方がいいかと思います。
- 高額な医療費を支払って医療費控除を受けたい(1年間に10万以上使った人)
- 災害の被害を受けて、前年の給与に源泉徴収税額の徴収猶予・還付を受けた人
- 前年の途中で会社を辞めたため、年末調整を受けていない人
- 家を購入して1年目、はじめて住宅ローン控除を受ける人。(2年目以降は年末調整で手続きが済む)
- 株などの取引で損が出て、繰越控除や損益通算をしたい人
- iDeCo(個人型確定拠出年金)に新たに加入したなど
学校の先生はお金の話が苦手なので、簡単に説明しますね。
代表的な医療控除
まず、医療費控除とは、1年間に支払った医療費から保険金や給付金などのお金を差し引き、さらに10万円を差し引いた金額が控除されます。
例えば、病院での診察代や歯医者にかかった費用、薬局での薬代などの1年間の医療費が10万円以上なら適用される控除制度です。
医療費控除は家計を一緒にしている家族の医療費を合算して申請することが可能です。確定申告をする人物の妻や子供の医療費も合算して申告できます。
金額としてはそれほど大きいものではありませんが、やっておいた方がお得です。
我が家は幸い、健康家族ですので医療費控除の10万円まではなかなか届きませんね。
- 歯科の治療
- 祖父母の入院や介護
- 出産の定期検診の費用
大家族で祖父母と住んでいたり、奥さんが妊娠したり、子供の歯科矯正でお金がかかった都市などは結構戻ってきます。
家を買った先生は住宅ローン控除
次に、住宅ローン控除です。
学校の先生は結婚すると家(マンション含む)を買うことが多いのですが、当然一括で払えるほどは持っていません。(笑)
ですので、住宅ローンを組むのですが、取得等に係る住宅ローン等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を、居住の用に供した年分以後の各年分の所得税額から控除するものです。
要は、年末にいくらローンが残っているかによって控除額が変わります。
住宅ローン控除は最初の1回は確定申告でしなければいけませんが、2年目以降は年末調整で控除を受けることが可能です。
また、【借り換え】と言って、低金利の銀行等にローンを借り換える場合も年末調整でローン控除は受けられます。
ただし、住宅ローン控除は期限が約10年ですので注意が必要です。
参考URL:国税庁 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合
まだ入ってない人はiDeCoがお得
次にiDeCoです。イデコと読みます。iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことを指し、簡単に言えば、【自分で貯蓄する年金】で、自分が拠出した掛金を自分で運用し、資産を形成する年金制度です。
掛金を60歳になるまで拠出し、60歳以降に老齢給付金を受け取ることができます。
掛け金も1ヵ月5000円から始めることができ、運営管理機関(銀行など)が選定する運用商品の中から、自由に組み合わせて運用することができます。
ある程度は自分で決めないといけないので、銀行に相談をする前にインターネット等を使って調べてみるといいでしょう。
参考URL:iDeCo公式HP
このiDeCoはあくまで年金なので、60歳になるまで受け取ることができないのは注意が必要ですが、本人のiDeCoについては控除の対象になりますので、住宅ローン控除が終わった後に始めるといいでしょう。
当然住宅ローン控除を受けている間でも始めることができますし、それなりのメリットはあるようですので、一度公式HPを参考になさってみてください。
かく言う私もiDeCoはあまり知識がありませんので、これを機に勉強して将来の節税に役立てたいと思います。
フリーランスは講師は経費計上が本当にお得
確定申告を最も有効に使えるのが複数校を掛け持ちしている非常勤講師です。立場的にはフリーランスの当たるので、経費をかなり計上できます。
特に副業もやっている方なら以下のようなものが所得から引かれます。
- 普段使っているスマホ代・・通信費に
- 自宅の家賃の1/3程度・・事業費代に
- 書籍購入費・勉強代・・・新聞図書費
- ちょっとした飲食・・・交際費
どこまでできるか?に関してはプロの税理士さんに相談しても良いかと思いますが、年末1回の相談で15万~が相場ですので、ちょっとお高いです。
でも、給料所得が下がると来年度の税金が本当に下がります。所得税・住民税・保険をそのまま払うのは馬鹿らしくなりますよ?
時間がない教職の方はAI確定申告ツールで一気に解決
ここまでいろいろな節税対策について、書いてみたのですが、実際に年末になって大あわせて書類を作ろうとすると、ほぼ時間がなくできないなんて言う先生もいるかと思います。
実際に私も「やよいの確定申告」を使ったことがあるのですが、何だかんだ自分で内訳を書くのがめんどくさくいです。
経費なのか?実費なのか?控除対象なのかは自分でいちいち調べるのが面倒なんですよ
そんな時にアプリでささっとできるのがTVCMでも有名なマネーフォワードです。
パーソナルプランであれば月額800円なので、確定申告時にお試しでやればまだ十分間に合います。
家計簿アプリとして本当に優秀で、勝手に自分で使ったものを振り分けてくれるので手間なしです。
一番便利なのがレシートの整理です。このアプリでレシートを撮影しておくだけで自動的に経費に配分です。
副業をやっている方、非常勤で経費を計上したい方は本当にお得。
経費を出せば給料所得が下がって、次年度の税金が一気に安くなる可能性が高いです。税理士さんに頼むと年末調整だけでも数十万の手数料がかかります。
いちど使ってみると本当に便利でびっくりするはずです。
まとめ
以上、教師の確定申告についてのお話をさせていただきました。
これを読んでいただいて、今まで確定申告をされていなかった先生方も、ぜひ確定申告をしていただきますようお願いいたします。
今日の話をまとめると
- 教師は昔は確定申告をする人は少なかった。
- 最近はふるさと納税や住宅ローン控除などもあり、確定申告をする人は増えてきている。
- iDeCoは教師でも勉強の必要あり!!将来の年金の受け取りにも控除にも有利!!
- マネーフォワード便利すぎ
追記ですが、副業で確定申告をする場合は、年間で20万円以上の収入がある場合です。
その場合は収入額の20%ほどが税金で持っていかれます。
個人的には、政治家を減らせば税金が浮きます。そして副業を認め、その税率を下げることによってもっと世の中にお金がまわる気がするのですが…。
みなさんはどう思われますか?
話は少しそれましたが以上です!!ありがとうございました。
気軽にどうぞ♪