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教師の仕事がAIでなくなるという考えが間違っている3つの理由

私は教員として4年間働いています。現在は27歳で、年収は500万円程度です。教員という仕事がAIによって取って代わられるか、という質問ですが、答えはおそらくNOです。

学校教員という仕事は、とても複雑な仕事です。教員という仕事がAIによってなくならないと考えられる理由をまとめます。

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目次

AIで教員の仕事が無くならないと思う3つの理由

私が教師の仕事がAIで奪われてないと思う理由は3つあります。

  • 人の感情は人が育てるべき
  • コントロールでできない感性も重要
  • どこまで行っても体感はAIには作れない

このように考えています。学校の授業が全部AIになって教師が一人もいないなどという環境は考えられません。

社会における感情の育成は対人でやるべき

教員という仕事はただ単に知識を教えるだけに留まりません。生徒の人間性を向上させることが、教員の大きな使命です。教育の最終的なゴールは、『人格の完成』と言われています。

人格の完成を目指すために行うことはとても複雑です。単に教科の知識の伝達であれば確かに、AIはかなり有利かもしれません。

AIはおそらくわかりやすく物事を説明できるようにもなるかもしれません。しかし、先ほども述べた通り、教員の仕事は生徒の人格の完成です。人格というのは生徒ひとりひとり異なっております。

その生徒のいいところを把握し、それを伸ばしていく。この人間味のある仕事は、AIによって取って代われることはないでしょう。そういった意味では、教員という仕事の将来性はとても明るいものです。

人間の関係性もAIだけでは不可能

理由の2つ目としては、教員の仕事はとても複雑だからです。例えば、生徒は一人一人異なりますし、クラスによってその雰囲気も異なります。学校によっても雰囲気は全く違います。

そう行った中で、生徒のいじめに対応したり、交友関係を把握しクラス替えを考えるなど、機械が行うには複雑すぎる仕事を教員は行なっています。

また、人間というのは非常に気持ちが変わりやすい生き物です。例えば、昨日まで仲が悪かった生徒たちが、今週は仲がよかったり、昨日まで付き合ってたカップルが別れて今日は一言も口を聞かなかったり。

非常に感情や関係性の移り変わりは早いものです。

もちろん教員でもこれらをすべて把握することはできませんが、AIがこのような事情を把握していくのはおおよそ不可能かと思われます。

人間関係の複雑さ、人間の気持ちの移り変わりの容易さなどを考慮すると、AIが教員にはなることはできないでしょう。

直接体験はAIではできない

いくらビジュアルがリアルになっても物を触ったり壊したり、生き物を育てたり、1つのものを触りながらみんなで作り上げるという直接体験はAIには難しいと思います。

AIに打ち込むデーターも人間の体験ベースで作るわけですし、AIに人間が完全に支配されたいと思わない限り学校での体験学習は意味があるかと思います。

もちろん各家庭でもそのような体験を提供できるかもしれませんが、日中に仕事をしている両親が学校抜きにして価値ある体験を子供に提供できるとは思えません。

AIに教員の仕事が取って代わられないようにすべきこと

教員という仕事はAIには取って代わられないと私は主張しましたが、教科の指導面では少し危ないかもしれません。教科の指導面において、教員がAIに取って代わられないようにするためには、何をしたらいいでしょうか?

まず教員がすべきことは、新しい教育を実施するための研修です。今教育は、単に知識の伝達を目指すのではなくて、他の人と協力したり、自分の考えを発表したり等、人と協力して物事を成し遂げる力の育成を目指しています。

しかし、教員によっては、古い形の一斉授業の教育を行っている人もいます。そういった教員は、AIによって取って代わられるかも知れません。

AIは非常にわかりやすい教科指導を可能にしてきています。単に知識を教え込む教員は、自身の授業を見直さなくてはいけません。

せっかく文科省が他人と協力する力を育成するように主導しているので、全ての教員がそういう授業を展開するべきです。

そういった授業は、AIはおそらく行うことが難しいでしょう。

というのも、話し合いの授業などは、やはり生徒の人間関係の把握がかかせませんし、一筋縄ではいかないものです。また、様々な細かい手立てを生徒にしてあげる必要があります。こういった複雑な授業をできるようにするために、教員は新しい教育の方法を学ぶ必要があると思います。

私自身も、新しい教育が実践できるようにするために、様々な研修に参加しています。知識の伝達だけでは、AIに取って代われるかもしれないからです。

生徒をどんどん動かして、生徒が主体的に学んでいけるようになる教育を展開するためには、様々な知識と技術が必要です。それは、教員一人一人が研修に努めて取得していくべきものです。

少子化の中で教師を目指す人が目指すべき道とは?

確かに少子高齢化の中で教員を目指す人はリスクがあるかもしれません。また、指導面でもAIで十分だという親御さんもでてくるでしょう。

ただ、私はこの仕事に誇りを持っています。

教員になる人へのアドバイスとしては、常にアンテナを張り巡らせておくことをお勧めします。教員という仕事は、社会から分断されたような印象があることが否めません。

学校とういう職場はあまり外部機関や企業との関係性がなく、孤立した社会であります。そのような職場で働いているとどうしても視野が狭くなってしまい、短絡的な思考しかできなくなってしまいます。

しかし、私は教員は視野を広く持たなければいけないと思います。

様々な情報が溢れ、すごいスピードで移り変わっていく現代社会ですが、そう行ったものに触れて、生徒と社会を結びつけていく必要があると思います。

教員という仕事は授業をすることだけが全てではありません。

教科の知識に加え、時事ネタや社会問題などに子供達が関心を持つような教育を行っていく必要があります。そのためには、教員自身が常にアンテナを広くもち、様々なことに敏感になっておく必要があります。

また、もう1つアドバイスをするとすれば、常に情熱を持って欲しいということです。AIは情熱を持つことができるのでしょうか。おそらくできないでしょう。

教員に必要なのは、教育に対する情熱です。教育、また生徒に対する情熱は、必ず生徒に伝わります。情熱を持った教員は、生徒の人格の完成を大きく手助けできると思います。

かえって情熱がないと、生徒との信頼関係が築くことができません。そうなってしまうと、単なる教科の知識の伝達のみに終始してしまいます。

それではAIに取って代わられても仕方ありません。

常に子供達や教育に対する情熱を燃やしながら指導をする、それが人間である教員ができる唯一の教育であると思います。教員よ、大使を抱け。そうすれば生徒も必ずあなたについてくるでしょう。



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