今回は非常勤講師が実際に一人暮らしが可能なのか?給料と貯金額、生活費の内訳を現場6名にアンケートを取りました。
実家暮らしと違って固定費として最低でも5万円~8万円でていくので給料が低いうちは大変だと思いましたが、なんとかみなさん切り詰めて貯蓄も増やせています。
非常勤講師が一人暮らしをする前の注意点と準備事項
まず、初めて非常勤をして一人暮らしをする際の注意点をお伝えします。私自身もかなり苦労したので以下のことには気を付けてください。
- 公共料金や家賃の支払いにクレジットカードを1枚作っておく
- 家賃振込のためにオンラインバンキングあると便利
- 連帯保証人をきちんと探しておく
- 敷金・礼金・引っ越し費用として30万~は用意する
- 家具や生活雑貨の費用も計算する(10万程度~)
- 実家暮らしのうちに生活費を決めてシミュレーションしておく
予想外に一人暮らしは大変で、契約から生活を全部自分でやることになります。賃貸契約に関してはかなり面倒だと思いますので、事前に上記のような準備を進めておきましょう。
基本は家族を連帯保証人にすると思いますが、両親が定年で働いていない場合は、兄弟や親族をたよったり、連帯保証の代行保険がありますので利用することになります。
また、敷金・礼金・生活雑貨が初月にかかりますので、きちんと貯蓄をしておきシミュレーションしておくことも重要です。
車通勤の場合はさらに駐車場代が別途かかります。車庫も同時に契約できないとものすごい金額になってしまいます。
クレジットカードは特に実家暮らしうちの方が通りやすいかと思います。
1、非常勤講師(30代・福岡県)の一人暮らしのケース
小学校の非常勤教師を務めています。現在の月収は手取りで約18万くらいです。年収で表すとだいたい330万~350万前後です。
年齢は30歳。職場内では、まだ若い方なのでベテランの先生たちの方が多く、仕事上の立場としては低い方だと思います。
去年は1年生の担任を受け持っていましたが、今年は特別クラスといって、少し障害を持った子たちのクラスを受け持っています。教科は全教科担当しています。
福岡県に住んでおり、一人暮らしをしています。結論からいうと一人暮らしは可能だと思います。
通勤は駅まで自転車を利用し、駅からは電車で通勤するので、通勤手当から賄えますし、自転車で駅と自宅を行き来できる範囲であれば少し田舎の方だと広さの割には安い物件もたくさんあります。
今はコロナで外食もなく、ほとんど自炊状態なので、食費に関しては月1万5000円くらいでやりくりできています。お昼は学校の給食を一緒に食べれるのでかかりません。
光熱費はオール電化で電気代が1ヶ月7000円、水道代が2ヶ月で6000円です。
大学時の奨学金が毎月1万9000円払わないといけないので、それから家賃、スマホ代・インターネット代等を給与から差し引いて6~7万くらいは残ります。
貯金について
教師は公務員で、給料は安定してますが、お金持ちにはなれないというのが現実だと思います。私の場合は、6~7万くらいは毎月手元に残るので、そこから先に3万円を別口座に移し貯蓄をしています。
なにかあったときのもしもの為のお金として、基本手はつけないように自分の中で決めています。そしてボーナス月はボーナス額をそのまま貯蓄に回しています。
毎月1万ほどの生命保険にも加入しており、もしも病気や癌で仕事ができなくなったときに、一定の期間収入がなくても生活ができるように備えています。
貯蓄自体は、口座残額が増えていくのが趣味のようになっているので300万ほどしています。ただし、車を所有していないので車を購入するとなると維持費やローンで貯蓄しにくくなると思います。
2,大阪の高校非常勤講師の一人暮らしの生活費の内訳
大阪市内の私立高校の非常勤講師を勤めている、34歳の女性です。
現在の月収は160,000円ほどで、給与のほかにボーナスも支給されます。
現在のところでは、大体30,000~45,000円ほどです。ですので、年収は大体2,000,000円以内といったところです。
担当教科は家庭科で、担当学年は1年生から3年生です。
大阪府に住んでいます。勤務先の高校の隣町にある単身世帯用の賃貸アパートで、一人暮らしをしています。
- 家賃は45,000円
- 光熱費は電気代(月6,000円)
- ガス代(月4,000円)
- そして2ヵ月に一度の水道代(3,500円程度)です。
- 食費は月に平均20,000円くらい
- スマホ代は月4,000円以内
- ほかにも月々の保険料(10,000円)
- 日用品購入などの雑費(5,000円以内)
- 娯楽費などもあり、生活費は月100,000円
貯金は毎月35,000円以上できています。
節約はそれほど無理をしていないのですが、元々インドア派なので、外食をしたりショッピングへ行く機会も少なく、それで娯楽費をおさえられていて、十分やっていけているのだと思います。
貯金額
貯金は大学を卒業してから始めたのですが、30歳になっても(8年間続けても)2,000,000円しか貯められませんでした。
本格的にやろうと思ったのは30歳を超えてからで、毎月必ず35,000円以上貯金をする生活を4年間続けています。
また、いただいたボーナスは本当ならおいしいものを食べたり、服を買ったりして使いたいところですが、全て貯金に回しています。
そのおかげで、現在の貯金額は3,860,000円になりました。
同世代の中ではもしかすると少ない方なのかもしれませんが、一人暮らしをしている非常勤講師の貯金と思えば、まあ頑張っている方かと思っています。
資産管理もしておらず(金利のいいネット銀行に預けているくらい)、人生設計も立てられない状態ですが、40歳までに5,500,000万円は貯められていたらいいなと思っています。
3、千葉で非常勤講師の一人暮らしの状況と生活費
私立英語科高校教員を9年しております水島と申します。私は2年間非常勤講師、7年間専任講師をしている31歳です。
現在の月収は約30万円、年収は約500万円です。
現在の担当学年は高校3年生ですがこれまでに全ての学年を担当してきました。
仕事の立場としては学年副主任、進路指導部、ICT委員会に所属しています。
現在は兵庫県に住んでおります。上述の通り2年間非常勤講師をしておりましたがその時は千葉県に住んでおりました。
その時の生活費の内訳と節約方法をお伝えします。
- 収入:18万円
- 支出:15万円(以下支出)
- 家賃:6万円
- 食費:2万円
- 光熱費:1万円
- 固定費(携帯・インターネット・奨学金)3万円
- 交際費:2万円
- 日用品:1万円
- 貯金:3万円
節約方法
食費を節約していました。非常勤講師の時は常勤や専任講師と違って授業が終われば仕事は基本的に終了です。
したがって、自炊をよくしていました。昼食は勤めていた学校は食堂がありましたので安く利用することができました。
また、固定費を見直しました。奨学金の月の支払額は変えられませんでしたので携帯電話とインターネット代飲み直しです。見直すまでは携帯電話とインターネットで2万近く支払いをしていましたが現在でいうワイモバイルや楽天モバイルのようなものを利用していました。
貯金額
非常勤講師時代の話をさせていただきますが月々の貯金は3万円を目安にしていましたので単純計算で2年間で72万円。
実際は賞与や入試手当が月によって支給されていましたので90万円程度貯金していました。
学校によりますが非常勤講師も賞与をもらえるところがあります。金額としては10万弱くらいでした。私はたまたま賞与があるところでしたのでそれを合わせて上記の貯金額でした。
その時の資産管理や人生プランとしてはとにかく貯金を増やすことしか考えていませんでした。人生プランとしては非常勤講師の後に常勤講師なり、ゆくゆくは専任講師になることでした
。その学校での30代以降の年収は非常勤講師の時の倍くらいの年収がありました。
4,兵庫県の非常勤講師の一人暮らしの状況
大体平均して月収22万円ほどあり、年収として260万円ほどであります。
年齢は現在42歳。仕事上は特に責任感のある位置におらず特に目立った役職も設けられていません。
担当している学年は中学1年生から3年生までまんべんなく請け負っており、担当している教科は主に日本史がメインであります。しかしながら人員が足りない時は世界史、古文や漢文なども授業することがあります。
兵庫県にて一人暮らし中。兵庫県でも中間より少し南に位置する三田市という中級都市にて一人暮らしをしています。
一人暮らしするには十分な月収とまでは言いませんが、暮らせるだけの給料は頂いていると思います。しかしながら自家用車などを保持するには少々困難な給料であるため、マイカーは保有していません。
学校までの距離はそれほど遠くないところを厳選して借りたので、自宅から自転車で通っています。こういった交通費をかけないというところも節約のコツであり非常勤講師が一人暮らしできているわけなのかもしれません。
非常勤講師で一人暮らしするには、こういった移動費の節約や通勤にかかる費用をできるだけ少なくすることが重要であると感じられます。
貯金額
正直なところはあまり多くの貯金ができている状況だとは言えません。しかしながら毎月コツコツと5000円ずつぐらい貯金しています。
将来に備えて資産管理などをして準備していると言う状況にはあまりありませんが、年々徐々に貯金残高が増えてきております。
しかしながら10年程しかまだ貯金していないのでまだ1000万円と言う大きな値段を貯金するという事はかなっていません。
また年をとるにつれ徐々に突然の出費などが増えてきたりしているので、そういった突然の出費などに苦しめられる月があるというのも事実であります。
また医療費など年々嵩張っていますので、そういったものが貯金へのブレーキをかけている状況なのだと思います。
5,奈良県一人暮らしの非常勤講師の生活費と内訳
月収は約25万円です。年収は約380万円で27歳、男性、仕事は役職のようなものはなく学生に対して英語を指導しています。
大学を卒業してからすぐに教員になったわけではありませんが、自分のやりたいことをやった後に結果的に教員をしています。ずっとサッカーが好きだったので専属というわけではありませんが時間がある時は指導することもあります。
住まいの県は奈良県です。
一人暮らしは十分可能だと思います。奈良県だからかもしれませんが家賃がそこまで高くないので正直、貯金もしながら暮らしています。
節約のコツは実家の近くに住むことをオススメします。家賃はどうにもなりませんが普段の食は結構助けてもらっています。
親の脛を齧るという意味ではなくできる限り頼れる者には頼れば良いと思います。そして、住む賃貸によって寒い暑いが異なると思っています。
いわゆる壁が薄い家だと寒いのでガス代、電気代が高いです。
私は鉄筋コンクリート造の賃貸を選ぶことをオススメします。
結果的に防音効果もありますし想像以上に断熱性能が良いので直接的な節約になると思います。私の場合、家賃8万円で光熱費が電気・ガス・水道で1万円ぐらいで過ごせています。
貯金額
貯蓄は私の中で優先順位が高いので毎月8万円を目安にしています。理由は単純に年間100万円の貯蓄をしたいからです。特に何もためにということはないですが将来的な結婚や子供の教育資金やマイホームの夢のために多少なりとも今からやっておこうという意欲です。
特に資産管理的なことはしていませんがNISAには興味があり勉強は始めています。人生プランは将来的には専任の教員となって家族で幸せに暮らすことです。
子供とサッカーができれば最高です。また車が好きなので憧れの会社に乗ることを夢みています。
最近は共働きも主流になってきていると思っているので結婚できればもっと貯蓄ができれば良いかなと思っています。
非常勤は確かに給料が高くはないと思いますが安定する将来性があるので私は良いと思っています。
6,愛知県の非常勤講師(特別支援、36歳の例)
私の年齢は36歳で20代の中盤から非正規雇用の講師としまして、非常勤の立場で主に小学生をメインに国語の教科について指導させて頂いております。
現在の月収については20万円程度で、特別支援学級で、発達障害や特別な障害を持たれる方々の指導をしております。
実は、20代中盤から、正規職員での常勤職員の昇格を目指して試験に奮起していたのですが、中々受からず、今現在でも、非常勤講師として勤務しております。
愛知県に居住しております。一人暮らしは可能です。
今現在は、妻と二人でアパートを借りて生活しております。
節約のコツとしましては、幸いにも子供がおりませんのでその分、家計を切り詰める形で、お互いの実家がちょっとした畑や農業をやっております。
お米につきましては、どちらかの実家から必ず送ってもらうようにしております。
生活費の内訳としましては、家賃が高くて6万円に到達しているので節約するために固定費をとにかく減らさなければなりません。
携帯電話でのプラン変更を妻と二人で実施しています。
今までは月額6000円程度であったのですが、月額2000円程度に納められております。他にも、家賃を減らそうと安いアパートに引っ越す予定であります。
貯蓄について
貯蓄につきましては、将来このままで行きますと常勤の職員ではないので不安です。
貯蓄につきましては、今こそ貯めておかなければならないと思っております。
今厳しい環境の中で耐えて30代中盤と言うこともありますので、他にもできるだけ掛け持ちをバイトをしまして、貯蓄ができるようにしております。
人生プランとしては、このまま正規の教員採用試験を受け続けて受かれば良いのですが、受からないことも考えなければなりません。
となりますと、やはり今の内に兼業なりをして頑張らなければならないと思いました。そのためには、年金についても共できるだけ個人年金等でつみたてをして行きたいと考えております。
気軽にどうぞ♪